スキンケアで劇的に改善した犬のアトピー性皮膚炎の1例

皮膚トラブル症例

■ トイプードル、雌

今回紹介するのはアトピー性皮膚炎のトイプードルさんです。子供の頃からアトピー性皮膚炎に苦しんでおり、ステロイドのスプレーと市販のシャンプーで治療していました。中々かゆみがコントロール出来ずに掻きむしってしまう為、両腕から胸にかけて、またお腹から両足にかけて、脱毛して皮膚がゴワゴワになっていました。

 

■ アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、慢性的なかゆみを主症状とする皮膚炎です。原因は室内に住むダニや花粉などの環境アレルゲンに対するアレルギー反応で、遺伝が関係しているといわれています。

室内飼育の犬はアレルギーになりやすい!?

アトピー性皮膚炎の犬の皮膚は表面の角質層という部分に含まれるセラミドが不足し、このことが皮膚のバリア機能の低下や、アレルギーの発症に関係している可能性がある事が分かってきました。つまり、アトピー性皮膚炎の犬の肌は敏感肌だということです。このような理由から、低刺激のシャンプーを用いて保湿成分を補うスキンケアが勧められています

 

■ アトピー性皮膚炎の犬にスキンケアをするときの3つの注意点

アトピー性皮膚炎の犬のスキンケアにはいくつかの注意点があります。上述の通り、アトピー性皮膚炎の犬の肌は敏感肌です。シャンプーやお湯、ドライヤーの熱などが刺激につながります。

①シャンプー

シャンプーは保湿成分配合で低刺激性の製品を選びましょう。保湿成分配合のシャンプーでも、使用後は皮膚が乾燥しますので、保湿剤を必ずつける事をお勧めします。特に、シャンプー後は汚れが落ち、皮膚も柔らかくなって外用剤が皮膚に浸透しやすくなる為、シャンプーの後に外用薬や保湿剤をつけると効果が期待できます。

②お湯の温度

熱いお湯で愛犬の皮膚・被毛を濡らすことはNGです。ワンちゃんの体温より低いぬるま湯で十分に時間をかけて皮膚・被毛を濡らし、この段階でできるだけ汚れを落としましょう。皆さんはサウナや熱いお風呂に入った後に、身体がかゆくなった事があるのではないでしょうか?これは身体が温まり血流が良くなった事が要因となります。アトピー性皮膚炎の犬の場合、より強いかゆみに繋がってしまう事があるので気をつけましょう!

③ドライヤー

夏場など、自然乾燥でもいいですか?というご質問がありますが、毛が湿ったままだと細菌などが繁殖しやすくなり、ニオイや皮膚炎の悪化につながります。できるだけドライヤーで乾かすのが良いでしょう。しかし、敏感肌にはドライヤーの熱も大敵です。そのため、吸水性が良く清潔なタオルで十分にタオルドライを行い、ドライヤーは体に近づけ過ぎないように、温度に注意して乾かしましょう。

犬のシャンプー後、ドライヤーと自然乾燥はどっちがいいの?

 

■このトイプードルさんの場合

このトイプードルさんは、市販のシャンプーを保湿成分配合の動物用薬用シャンプーに変更しました。そして、シャンプーの方法を念入りに説明し、理解して頂きました。シャンプーは週2回から開始し、かゆみを抑えるためのステロイドのスプレーは続けてもらいました。

すると皮膚の状態は徐々に改善し、約半年後にはかなり良くなりました。顔つきも明るくなってきたように見えますね!スキンケアの頻度を減らす事が出来たので飼い主さんの負担も減らす事が出来ました。このように犬のアトピー性皮膚炎はスキンケアが重要となります。ご興味ある方は是非トライしてみて下さい。
かゆみから解放される動物たちが増える事を心から願っております。

 

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