脂漏性皮膚炎とアトピー性皮膚炎が併発した犬の1例

来院理由:皮膚のべたつきと激しい痒み

 

■ 6歳×シー・ズー×ベタベタ

ベタベタやかゆみに悩むワンちゃんは多いですよね。このシー・ズーさんは痒みに対して治療は特にされていなかったそうですが、数ヶ月前から徐々に悪化して痒みが激しくなったため皮膚科を受診されました。皮膚を検査した結果、マラセチアという酵母菌(カビの一種)が多く見つかりました。

治療前皮膚が赤く、毛はボソボソになっているのがお分かりでしょうか?

 

■ マラセチアとは?

マラセチアはどんな犬でも皮膚の表面にもっている真菌(常在菌)です。マラセチアは基本的に犬の皮膚表面で大人しく共生しているのですが、何かのきっかけで増えすぎると強い痒みを伴う皮膚炎を引き起こします。

そこで、マラセチアが増える主な原因を知っておきましょう。

  • マラセチアのエサとなる皮脂の分泌が多いこと
  • アレルギー体質であること(特にアトピー性皮膚炎)

上記2つが主な理由として挙げられます。ここで大切なのは『何故マラセチアが増えたのかを考える』という事です。「マラセチアが増えたからマラセチアをやっつけましょう!」というのは根本解決にはなりません。『マラセチアをやっつける為に刺激の強いシャンプーを使い続け、敏感なアトピー肌を傷めてしまっていた』という事にならないよう気をつけましょう。

また、残念ながらシー・ズーは生まれつきこのリスクの両方を持っていることが多く、マラセチア性皮膚炎になりやすい犬種と言われています。

 

■ このシー・ズーさんの場合

このシー・ズーさんには、アトピー性皮膚炎もあることが分かった為、マラセチアを抗真菌剤という薬で落としつつ、アトピー性皮膚炎の治療を併用して対応しました。

すると、2ヶ月後にはこんなにきれいになりました!

治療後 2ヶ月で皮膚も被毛もピカピカになりました!

■ まとめ

若い頃から長い間にわたって皮膚のトラブルがあると、「もう、体質だから仕方ないのかしら」と諦めてしまうことがあるかもしれません。しかし、皮膚のトラブルの原因をしっかり見つけて、それぞれのトラブルに適切なケアをしてあげると皮膚は必ず良くなっていきます。犬猫の皮膚トラブルでお困りの方は、動物病院で獣医皮膚科医に相談してみて下さいね。

 

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