歯石って皮膚に影響ありますか? 〜犬のお口のケア〜

口を開けた犬
スキンケア

みなさんは、愛犬のお口のケア、どうされていますか?歯ブラシで毎日磨いていますか?歯みがきガムをおやつ代わりに与えていますか?それとも、なかなかお口の中を触らせてくれなくて苦労されていますか?

歯磨きするチワワ

 

歯石と皮膚のお話

今日は歯石と皮膚の関係についてお話したいと思います。なんだか最近お口の周りを掻いてるな、と思ったときにまず何を疑いますか?感染症でしょうか?アレルギーでしょうか?もちろん、それらのことが原因で痒みが出ていることは多くあります。しかし、少し意外かもしれませんが「歯石」が原因でお口周りの皮膚が荒れることもあるのです。

 

歯石ってなに?

歯石の付着した犬黄色〜白っぽい歯石ががっちりと付着し、周囲の皮膚も赤くなっています

歯石というのは食べ物のカスや細菌の集合体です。なので、歯石がついていると、よだれは大量の細菌を含むことになり、そのよだれが常に付着する唇やお口周りの皮膚は次第に荒れてしまうのです。治療法としては、とにかく“お口の中の環境をキレイにしてあげること”です。

 

口臭に潜む様々な原因

歯ブラシをくわえる犬医療の進歩と新薬の開発、そして飼い主さんの意識の向上もあり、ワンちゃんの寿命はどんどん延びてきました。それに伴い、トラブルも多くなってきましたね。数多くのトラブルの中でも、一緒に生活しスキンシップをとる上で最も気になることのひとつに「口臭」があると思います。単に「口臭」といっても、実は様々な原因があります。代表的な原因と対策をみていきましょう。

 

①歯石

なんといっても口臭の一番のメインとなる原因は歯石ですね。人は毎日歯を磨きますが、ワンちゃんの場合なかなかそうはいかないのが現状ではないでしょうか?

歯石ははじめから歯石なのではなく、歯石になる前は「歯垢」でした。歯垢をそのままにしておくと、3〜5日で歯石に変わると言われています。そして歯石になってしまうと、とても硬いので歯ブラシでは除去できなくなってしまいます。(基本的には麻酔科での歯石除去が必要になりますが、病院によっては無麻酔での歯石除去を行っている場合もあります)ということは、「歯垢」の段階でキレイにしてあげることがポイントなんですね。

最近はワンちゃんのお口ケアグッズもたくさん出ています。歯みがきシートを指に巻いてワンちゃんの歯の表面をこすってあげるだけでも効果は大きいですよ。他にも、歯ブラシや歯磨きジェルを使用する方法もあります。おやつ感覚で与えられる歯みがきガムは、手軽で便利ですが、意外とカロリーが高いので注意しましょう。

犬 歯みがきシート

 

②腫瘍

口臭の原因が「腫瘍」ということもあります。歯石が付いて歯肉炎を起こしているからお口が臭うのね、と思っていたら実は腫瘍が出来ていました…なんてこともあるのです。口から出血していたり、ご飯が食べづらそうだったり、口を触ろうとすると嫌がったりする場合は動物病院でみてもらいましょう。

 

③食事内容

愛犬のご飯は、ドライタイプとウェットタイプのどちらにしていますか?おやつや、人の食べ物は与えていますか?

実は、ご飯の形状や内容が口臭の原因となることもあるのです。一般的に、ドライフードのほうが歯垢が付きにくい(歯垢の付くスピードがゆるやか)と言われています。ドライフードの中には、粒を大きくすることでワンちゃんにご飯をしっかり噛んでもらい、物理的に歯みがき効果を期待するような種類もあります。

ドッグフード 粒

ウェットフードは形状的に歯間の細かいところに入り込みやすいので、歯垢が付きやすく、結果歯石となってしまうスピードも早くなってしまうのですね。(おやつや人の食べ物も同様です)

ドッグフード ウェット

 

④その他

この他にも、消化器疾患(胃のトラブルなど)や泌尿器疾患(腎臓のトラブル)が口臭を引き起こすこともあり、一言で口臭といっても様々な原因があります。

 

まとめ

犬 歯いずれの原因であっても、“早期発見・早期対策”がいちばん大切です。ワンちゃんも定期的に動物病院でお口のチェックをして、みなさんと一緒に快適で幸せな毎日を送らせてあげましょう。

 

 

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