感染による皮膚病がある犬猫をトリミングした後の、使用器具の消毒方法は?

使用器具 掃除
コラム

「感染による皮膚疾患の子をトリミングした後の、テーブル、シンク、ブラシ等の消毒方法を教えてください」というご質問にお答えします。感染症の治療をしていても、掃除や消毒が出来ていないと簡単に再発してしまう事があるので、是非意識してみて下さいね。

掃除

 

掃除の方法

まず第一に、掃除機などを用いて環境中から感染体を物理的に除去します。消毒成分としては、次亜塩素酸ナトリウムが汎用されます。次亜塩素酸ナトリウムは細菌・真菌をはじめ多くの感染性病原体に対して有効な消毒成分であり、感染性疾患を扱った後は積極的な使用が推奨されます。

シンクやテーブル、タオルは6%次亜塩素酸ナトリウムを10~100倍に希釈して10分間接触させれば有効であると報告されています。霧吹きで吹きかけるとスムーズに掃除が可能です。次亜塩素酸ナトリウムは有機物(毛やフケなど)との接触により効果が減弱してしまう為、使用前に毛やフケを器具から除去することも重要です。

 

道具の手入れ

一方、ブラシやハサミなどの器具は次亜塩素酸ナトリウムにより腐食してしまうことがあるため、器具の添付書をご確認の上お使いください。次亜塩素酸ナトリウムの使用が難しい場合は、アルコールやグルコン酸クロルヘキシジンの使用を検討します。

 

まとめ

いかがでしょうか?単なる『掃除の話』ではありますが、皮膚病を治す為に重要なポイントとなります。例えば、皮膚糸状菌症(ヒトでいう白癬菌による皮膚病)の場合、毛に感染した糸状菌(カビ)は、1年間生存すると言われております。また、土壌にいるカビが原因となる場合、庭の土を全て取り替えてもらう事もあります。

中々信じられない話だと思いますが、動物病院の皮膚科獣医師の指示に従って徹底的に掃除をするようにして下さい。気になる事があれば、お気軽にご質問下さい。

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